人生100年の悩みは、どこから生まれるのか
―― 暮らし・住まい・間取りという視点 ――
人生100年時代。
私たちは、これまでよりもずっと長い時間を生きるようになりました。
10代、20代、30代。
40代、50代、60代、そしてその先へ。
年齢を重ねるにつれて、
悩みの内容は確実に変わっていきます。
それは、
弱くなったからでも、
努力が足りないからでもありません。
実はその多くが、
暮らしの中で、少しずつ生まれているものだと、
私たちは住まいづくりを通して気づいてきました。
悩みは「性格」ではなく「環境」から生まれる
同じ人でも、
住む場所が変わると、気持ちが変わることがあります。
落ち着かなかった人が、
ある空間では穏やかになる。
逆に、
家にいるはずなのに、
なぜかずっと緊張してしまうこともある。
それは、
暮らし・住まい・間取りが、
私たちの感情や行動に、
思っている以上に影響を与えているからです。
この連載のはじまりである
人生100年の中で、
年代ごとに現れる「暮らしの悩み」を整理しました。
ここでは、あえて
解決策は出していません。
まずは
「悩みは変化し続けるものだ」ということに
気づかれるようにです。
間取りの法則は「答えの出し方」
これからの連載では、
その悩みがどこから生まれているのかを、
- 暮らし
- 住まい
- 間取り
という視点で、
少しずつ紐解いていきます。
正解を押しつけることはしません。
ただ、考え方のすじ道を示していきます。
悩み → 暮らし → 住まい → 間取り → 人生
人生の悩みは、
突然、生まれるものではありません。
毎日の暮らしの中で、
知らないうちに積み重なった「無理」が、
あるとき形になって現れます。
次回からは、
年代ごとに、その悩みをひとつずつ見ていきます。
次は、人生のスタート地点。
10代の悩みからです。

