人生100年時代〜年代別に見える「暮らしの悩み」

人生100年=悩みが変化し続ける時間軸

暮らしの研究をし続けて、半世紀になりますが、住まいづくりをする上で
お悩みは、年代別によって違うことに気が付きます。

辛い時は、自分だけのように感じたり、なんとも言えない憂鬱な気分になりますが、
こうして皆さんのお悩みをまとめると・・・

辛い時は、みんな同じ。
こうして、客観視することで、対策も取れますね。

目次

10代の悩み

  • 自分は何者なのか、よくわからない
  • 周囲と比べてしまい、自己肯定感が低くなりやすい
  • 家庭・学校・友人関係の中で、居場所を感じにくい
  • 将来について考えるよう求められるが、答えが見つからない
  • 大人の価値観と自分の気持ちの間で揺れている

特徴
「守られているはずなのに、心は不安定」
安心したい気持ちと、自立したい気持ちが同時に存在している時期。


20代の悩み

  • 社会に出て、理想と現実のギャップに戸惑う
  • 仕事が合っているのか、このままでいいのか分からない
  • 人間関係に気を遣いすぎて疲れてしまう
  • 結婚・恋愛・キャリアなど、選択肢が多すぎて迷う
  • 「ちゃんとしなければ」というプレッシャーが強い

特徴
「自由だけれど、不安定」
自分で決められる反面、すべて自己責任のように感じやすい時期。


30代の悩み

  • 仕事の責任が増え、心身の余裕がなくなる
  • 結婚・出産・子育てなど、生活が大きく変化する
  • 時間・お金・体力が足りないと感じる
  • 自分のことは後回しになりがち
  • 周囲と比べて焦りや不安を感じやすい

特徴
「がんばっているのに、満たされにくい」
家庭・仕事・人間関係のすべてを同時に抱え込みやすい時期。


40代の悩み

  • 仕事の責任が重くなり、心身の負担が増える
  • 親の老いが現実として見え始める
  • 子どもの成長とともに、関係性が難しくなる
  • 自分の時間がほとんど取れない
  • 「この先の人生、このままでいいのか」と立ち止まる瞬間が増える

特徴
「支える側としての負担が一気に重なる時期」
仕事・家庭・親のことが同時進行でのしかかる。


50代の悩み

  • 子どもの独立や夫婦関係の変化に戸惑う
  • 仕事の先行き、役割の変化への不安
  • 体力・健康の衰えを実感し始める
  • 老後のお金や住まいが現実的な課題になる
  • 社会の中での自分の立ち位置が揺らぐ

特徴
「これまでの人生を問い直す時期」
忙しさが一段落する分、空白や不安が浮き上がりやすい。


60代の悩み

  • 定年や仕事の節目を迎え、生きがいを見失いやすい
  • 収入の変化による暮らしの不安
  • 健康への意識が高まり、行動が制限される
  • 人とのつながりが減っていく感覚
  • 夫婦の過ごし方に違和感が生まれることもある

特徴
「自由になったはずなのに、不安が増える時期」
時間はあるが、どう使えばいいか分からない。


70代の悩み

  • 体の衰えにより、外出や活動が減る
  • 配偶者や友人との別れが増える
  • 孤独感を感じやすくなる
  • 暮らしの中の小さなことが負担になる
  • 判断や決断に自信が持てなくなる

特徴
「できていたことが、少しずつ難しくなる時期」
自立と不安が常に隣り合わせ。


80代の悩み

  • 日常生活に支援が必要になる場面が増える
  • 病気や介護が身近になる
  • 自分の存在が周囲の負担になっていないか気になる
  • 住み慣れた環境を変える不安
  • 会話や交流の機会が減る

特徴
「助けが必要になることへの戸惑い」
遠慮と不安が心の中に積み重なりやすい。


90代の悩み

  • 思うように体が動かない
  • 自分の意思が伝わりにくくなる
  • 周囲の変化についていけない不安
  • 孤立感、取り残される感覚
  • 最後まで自分らしくいられるかという思い

特徴
「生きていることそのものと向き合う時期」
安心・尊厳・存在価値が大きなテーマになる。


年代別まとめ(悩みの核心)

  • 10代: 「自分の居場所と価値が、まだ見えない不安」
  • 20代: 「選択肢が多すぎる中で、自分の軸を持てない不安」
  • 30代: 「暮らしが一気に現実化し、余裕を失っていく不安」
  • 40代: 「支える役割が重なり、余裕を失う不安」
  • 50代: 「これからの人生像が見えなくなる不安」
  • 60代: 「時間はあるのに、居場所が見えない不安」
  • 70代: 「できなくなることが増えていく不安」
  • 80代: 「人に頼ることへの戸惑いと不安」
  • 90代: 「最後まで自分らしくいられるかという不安」

そして、その多くは
暮らしや住まいが、人生のステージに合わなくなったときに表に出てきます。

次回からは、
これらの悩みが
「暮らし」「住まい」「間取り」と
どのようにつながっているのかを、
少しずつ紐解いていきます。

暮らし株式会社

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この記事を書いた人

片山 友見のアバター 片山 友見 夢を叶える家づくり*住宅設計プランナー

住宅設計プランナー歴35年!夢実現できる住まいを形にする「夢育の母」建築士。建設会社を営む両親のもと、家づくりが身近な環境で育ち宮大工工務店に嫁ぐ。自ら設計した検証住宅で住職一体の暮らしを続けながら、お客様の家の設計をする中で、住まいが性格や家族関係に与える大きな影響に着目。その経験を活かし住まいの悩みを解決するコンテンツを多数開発。書籍5冊を出版し住まいの情報発信にも力を入れている。

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