
もし自分に何かあったとき、
今住んでいる家や持ち物、契約しているものは、誰が整理してくれるでしょうか?
「まだ元気だから大丈夫」
そう思っている方も多いかもしれません。
でも、2026年8月29日の日本経済新聞に、
「『おひとりさま』相続の対策」という記事が掲載されていました。
読んでいて感じたのは、
これは相続だけの問題ではなく、「暮らしをどう終えるか」という問題なのだ
ということでした。
遺言書だけでは終わらない
配偶者や子どもがいない場合でも、親や兄弟姉妹、場合によっては甥や姪などが法定相続人になります。
そして、相続人がいない場合には、財産が最終的に国庫へ帰属することもあります。
だから、
「この人に残したい」
「このように使ってほしい」
という希望がある場合には、遺言書を準備しておくことが大切です。
ところが、新聞の記事を読んで私が特に気になったのは、その先でした。
残るのは「財産」だけではありません
人が亡くなった後には、
葬儀や納骨、遺品整理、住まいの片づけ、公共料金などの契約解除、そしてペットがいれば、その後の暮らしまであります。
つまり、
人生の最後に残るのは、お金や不動産だけではありません。
それまで営んできた「暮らし」そのものが残ります。
ここは、住まいや暮らしに長く関わってきた私にとって、とても大切な視点だと感じました。
元気な今だから決められる
終活というと、
「まだ早い」
「縁起でもない」
と思ってしまいがちです。
でも私はむしろ、元気なときに考えておくものではないかと思います。
誰に何を残したいのか。
家をどうしてほしいのか。
大切な物を誰に受け取ってほしいのか。
ペットを誰にお願いしたいのか。
そして、自分が大切にしてきた暮らしを、最後にどう整えてほしいのか。
こうしたことを少しずつ言葉にしておくだけでも、残された人の負担は大きく変わるはずです。
暮らしは「今」だけではない
家を考えるとき、私たちはどうしても、
「今、どう暮らすか」
を考えます。
けれど50代、60代、その先へと人生が進んでいけば、
「最後までどう暮らしたいか」
も住まいを考える大切な基準になっていきます。
今回の記事を読んで、改めて感じました。
終活とは、人生を終える準備というより、
自分らしい暮らしを最後まで自分で決めておくこと。
そう考えると、少し見え方が変わるのではないでしょうか。
まずは一度、
「もし自分に何かあったら、この家や暮らしを誰に託したいだろう?」
そんなことから考えてみてもいいかもしれません。


